手延そうめんの歴史
中国から伝わった「索餅(さくべい)
そうめんの起源は、奈良時代に遣唐使が中国から持ち帰った唐菓子であると言われています。中国の先進技術や仏教の経典等の収集を目的とした遣唐使は、優れた工芸品や香料、薬品なども持ち帰りました。その中に、石臼・醤油・味噌・納豆・ごま油などとともに、そうめんの原型といわれるお菓子の一種「索餅(さくべい)」がありました。当時索餅は、宮中の特別な食べ物として扱われていました。
また、鎌倉時代には中国から禅宗が伝わり、それと同時に寺院で点心と呼ばれる間食が広まっていきました。その点心には、索餅から作り方が進歩した「索麪(さくめん)」が使われていました。室町時代にはすでにそうめんづくりの専門職人がいたようですが、斑鳩寺(揖保郡太子町)の古文書「鵤庄引付」(1418年)に「サウメン」の記載があることから、当地域においてもこの時代からそうめんが作られていたことがわかります。この頃においても、そうめんは寺院や宮中の宴会などで食されるものであり、庶民が気軽に食べられるものではなかったようです。
そうめんが庶民のものとなるのは近世になってからで、江戸文化の影響を受けて広がることとなりました。様々な文献から、そうめんを楽しむ庶民の姿がうかがえます。
各地に広がるそうめんづくり
このように、中国から伝わった索餅が、時代とともに作り方や形を変えて、現在のそうめんへと進化してきました。 鎌倉時代の中頃から京都で始まったそうめんづくりが、兵庫の播州や岡山、大阪、奈良へと広がり、気候や原材料、流通の便などの諸条件に恵まれた西日本で盛んに行われるようになりました。現在では、西日本だけでなく、全国各地で手延そうめんが作られています。 (奈良に伝わったそうめんが、香川県や長崎県へ伝わったという説もあります)
西播磨の手延そうめん産業
播州のそうめんづくりのはじまり
京都で始まったそうめんづくりが、丹波地方(兵庫県篠山市)を通って播州地方に伝わったと考えられています。 播州地方におけるそうめんづくりの歴史は古く、斑鳩寺(揖保郡太子町)の古文書「鵤庄引付」(1418年)に“サウメン”の記述や、伊和神社(宍粟市一宮町)社殿造営の祝言に“そうめん”を使う(1461年)などの記録が見られます。
このように、播州地方では約600年の伝統と歴史がありますが、本格的にそうめんづくりが始まったのは江戸時代の宝暦〜明和(1751~1771年)だと考えられています。当時は、龍野藩の許可業種として奨励され、そうめんづくりに適した揖保川の水や播州平野で採れる質の良い小麦、全国でも有名な赤穂の塩などの原材料に恵まれたこともあり、農家の副業として発展してきました。
手延そうめん「揖保乃糸」のはじまり
明治5年にそうめん製造業者が集まって明神講が結成されると、明治7年には組織を強化して高品質の製品を作るため、揖東西両郡の製造業者が集まって開益社を設立しました。この時作成された「そうめん規則書」には129人の製造業者が名前を連ねており、当時すでに大きな産地となっていたことがわかります。 明治20年9月に現在の「兵庫県手延そうめん協同組合」の前身である「播磨国揖東西両郡そうめん営業組合」となり、明治27年に統一規格を設けて、格付け等級として現在の組合ブランド「揖保乃糸」が誕生し、明治39年には特許局に「三神乃糸」、「揖保乃糸」などの商標登録を行いました。
揖保乃糸の歩み
戦前・戦後の混乱期には原料の確保が困難となり、生産量が激減して産地存亡の危機を迎えましたが、昭和27年に統制経済が解除され、その危機を乗り越えました。高度経済成長期の前半期(昭和30年代)には、臨海工業地帯の工場建設に伴う播州地方の農家の働き手の流出によって原料小
麦の生産が急減し、国内での小麦入手が困難となりました。しかし、外国産小麦を導入することで原料の品質統一が図られ、その後の生産は順調に推移し、品質も一層安定しました。
そうした中、昭和40年代のいざなぎ景気に入り、品質管理を重視したことが消費者に認められ、ギフト商材と単品商材の販売量が飛躍的に増え、昭和50年代には生産量が100万箱(18キログラム箱換算)を突破しました。 平成9年4月には揖保乃糸資料館「そうめんの里」がオープンし、そうめんの歴史を紹介するブースや体験ゾーン、創作メニューを提供するレストラン、加工現場の見学などを通じて、手延そうめんの歴史や文化を伝えるための大きな役割を果たしています。 また、海外グローバル戦略としては、平成18年9月にメニュー提案型イベントをアメリカのハワイ州で初めて実施し、翌年からは北米(ロサンゼルス・ニューヨーク)、東南アジアにおいても、販売促進活動を進めています揖保乃糸の国際的評価
手延そうめん「揖保乃糸」は、良質の小麦粉・揖保川を中心とした播磨地方の清流・赤穂の塩を原料とし、伝統の製法で幾度も熟成を重ねながら、熟練した職人が丹精込めて作り上げた逸品です。文字通り糸のような細く美しい姿、なめらかな舌触り、コシのある食感と風味が特徴で、揖保川流域のたつの市や姫路市、宍粟市、太子町、佐用町で毎年限られた期間に生産され、奈良県の三輪素麺とともに日本を代表する素麺です。
平成19年5月には、手延そうめん「揖保乃糸・特級品」「揖保乃糸・上級品」が、世界的に認知度の高い「モンドセレクション」において、最高金賞を受賞しました。また、iTQi国際優秀味覚コンテストにおいても、平成24年から連続で、極めて優秀とされる3ツ星を獲得しており、その品質は世界的に高く評価されています。
揖保乃糸の製造工程
手延そうめん「揖保乃糸」ができるまで
「揖保乃糸」は、例年10月から4月(最盛期は12月から2月)にかけた、限られた時期に製造します。まず、小麦粉に食塩水を加え、よくこねて「麺生地」をつくることから始まります。この麺生地を丁寧に引き延ばし、一本のそうめんに仕上げます。およそ600年前から続く、伝統的な手延べ製法です。 麺生地は、短時間で強引に引き延ばそうとすると切れてしまうので、縒りをかけながら無理なく延ばせるだけ引き延ばし、ねかした後、また再び延ばします。揖保乃糸は、この「ねかし(熟成)」と「延ばし」の工程を数回繰り返して丹念に作り、製品になるまで11工程を要します。
- 1.こね前工程
- こね前作業
- 小麦粉・食塩・水をこね合わせ、そうめんの生地を作ります。
- 2. 板切工程
- 板切作業1
- よくこねたそうめんの生地は、幅:約10cm、厚さ:約5cmの麺帯にし、
“採桶(さいとう)”と呼ばれる桶に巻き込んでいきます。 - 板切作業2
- 麺帯を数本合わせてロールに通し、1本にします。
それをさらに数本合わせて1本にと、これを繰り返します。 - 3.小より工程
- 油返し作業
- 麺帯をロールに通して、さらに細い麺紐にしていきます。
- 熟成1回目
- 油返し作業の後、麺紐をねかせて熟成させます。
- 細目作業
- 約3時間ねかせた麺紐を、縒りをかけながらロールで直径約12mmの細さにします。
- 熟成2回目
- 2回目の熟成に入ります。
- 小均(こなし)作業
- 約3時間ねかせた麺紐を、さらに縒りをかけながら直径約6mmにまで細長くしていきます。
- 熟成3回目
- 3回目の熟成に入ります。
- 4.掛巻(かけば)
- 掛巻作業
- 約4時間ねかせた麺紐を掛巻機を使い縒りをかけながら2本の管(くだ)に8の字を描くよう掛けていきます
- 熟成4回目
- 室箱(おも)と呼ばれる箱に納め、4回目の熟成に入ります。
- 5.小引き工程
- 試し引き作業
- 約3時間ねかせた麺紐を室箱から取り出し、
熟成の進み具合や翌日の天候を考えながら、約50cmに引き延ばします。 - 小引き作業
- 長年の経験をもとに試し引き作業を行った後、道具を調整して効率的に延ばしていきます。
- 熟成5回目
- 再び室箱に収め、翌朝まで約15時間ゆっくりと熟成させます。
- 6.小分け工程
- 小分け作業
- 室箱から出された麺紐は、約1.3mまで延ばされます。
- 7.門干し工程
- つけまえ作業
- 小分けされた菅(麺紐)は、8本~9本ずつ“はた”の上の部分につけていきます。
- あしづけ作業
- “はた”につけられた麺を下の部分につけ、約1.6mに延ばします。
- はたうわぬきあげ作業
- “はた”を伸ばすハンドルを回し、1.6mから2mへと徐々に延ばします。
- 手さばき作業
- はた”につけられた麺にハシを入れ、均等にさばいていきます。
- はた守り作業
- 手さばき作業のあと、乾燥室の温湿度や風の流れを見ながら
“はた”の向きを変え、乾燥させていきます。 - 乾燥作業
- “はた”全体を均一に乾燥させます。(仕上げ乾燥)
- 8.切断工程
- 切断作業
- 麺の水分を約12%に乾燥させ、19cmの長さに切断します。
- 9.計量結束箱詰工程
- 計量、結束、箱詰作業
- 切断したそうめんは、50gずつ計量して帯で結びます。
その後、金属検出機を通し、さらに目視による品質チェックを行いながら、木箱に詰めていきます。 - 10.製品検査工程
- 検査指導員によって、そうめんの太さなどの格付検査が行われます。
- 11.倉庫熟成工程
- 検査に合格したそうめんは、専用倉庫に入庫し、熟成させます。
揖保乃糸の原材料と美味しさの秘密
手延そうめん「揖保乃糸」の原材料について
小麦粉
小麦粉は、「揖保乃糸」の原材料の93%を占める主原料です。製粉会社より、「揖保乃糸」専用の小麦粉を仕入れています。仕入れる前には、手延そうめんの作り方に合っているか試作し、研究室では規格通りか確認するための分析も行っています。
食用植物油
「揖保乃糸」で使用している食用植物油は、綿実油(綿の実から採れる油)です。この油は、茹でた後にしっかりもみ洗いすることで、ほとんどなくなります。
食塩
「揖保乃糸」で使用している食塩は、兵庫県赤穂市の塩です。ほとんどの塩は、茹でることで麺の外に出てなくなります
「揖保乃糸」の原材料の輸入と製品の輸出先
日本だけではなく、いろいろな国から輸入した原材料を使って「手延そうめん」を製造し、
それを日本の伝統食として、世界各国に輸出しています。
原材料を輸入している国
小麦粉 | オーストラリア |
アメリカ | |
カナダ | |
食用植物油 | トルコ |
ギリシャ |
「揖保乃糸」の輸出先
1位 | アメリカ |
2位 | 中国 |
3位 | 台湾 |
4位 | タイ |
5位 | EU圏 |
揖保乃糸の美味しさの秘密
手延そうめん「揖保乃糸」を電子顕微鏡で観察すると、小麦粉に含まれるタンパク質のグルテンが縄状に方向性をもち、円形の澱粉粒を包み込むように延びていることが確認できます。このようなグルテンの構造は、手延そうめん製造工程の特徴であり、「熟成」と「縄状に麺に縒りをかけて延ばす作業」を繰り返すことで得られ、手延そうめん「揖保乃糸」の、茹で伸びしにくく滑らかな舌触りで、コシがある歯切れのよい食感を生み出します。これが揖保乃糸の美味しさの秘密です。
「ひね」とは?
手延そうめん「揖保乃糸」は、例年10月から4月につくられます。そのうち、その年に出荷されるものを「新(しん)」といい、管理の行き届いた専用倉庫でさらに1年間熟成(厄現象)させたものを「古(ひね)」と呼んでいます。じっくりと熟成させたそうめんは、さらにコシが強く舌触りも良くなると言われています。
厄(やく)現象とは?
専用保管倉庫でじっくりと熟成中のそうめんは、高温・多湿の梅雨時期に小麦粉内に含まれる酵素が働き、そうめん内の脂質が変化していきます。 これがそうめんのでんぷんやタンパク質に影響を与え、そうめんのコシや舌触りがさらに良くなると言われています。この現象のことを、「厄(やく)」と呼んでいます
手延べ製麺技能士とは?
厚生労働省認定の国家資格、技能検定単一等級「製麺 手延べ干し麺製造」で、製造技術及び専門的な知識が認定された、熟練と経験を要する手延そうめん製造者を「手延べ製麺技能士」といいます。
揖保乃糸の帯について
揖保乃糸には、小麦粉の種類や麺の細さ、製造時期などの違いによって、いくつかの等級があります。
また、特定の熟練製造者しか作れないものもあり、これらはそうめんを束ねる帯に見ることができます。
等級 | 帯の色 | 特徴 | 麺の太さ | 製造時期 |
---|---|---|---|---|
三神 | 上質の原料小麦粉を使用し、組合が選抜指定した数軒の熟練した製造者しか作れないため、製造量はごく僅か。「揖保乃糸」の最高級品 | 0.55~0.60mm | 12月下旬~2月 | |
特級 | 上質の原料小麦粉を使用し、厳寒期(12月~翌2月)に作られる絶品。製造は、組合が選抜指定した熟練製造者に限定 | 0.65~0.70mm | 12月~2月 | |
縒つむぎ | 国内産小麦だけを使用。絹のように輝く細さと、茹でた後の麺のつや、もちもちとした食感、そして小麦本来の風味が味わえる逸品。 | 0.70~0.80mm | 12月~3月 | |
播州小麦 | 播州の地で丹精込めて育まれた小麦を使用。播州手延そうめんの礎を思い起こさせる、懐かしくも深い味わい。 | 0.90~1.10mm | 11月~3月 | |
熟成麺 | 揖保乃糸」の職人技の伝承を目的に誕生した、厚生労働省認定の国家資格である「製麺技能士」有資格者謹製の手延そうめん。製造後1年間、専用倉庫でゆっくりと熟成。 | 0.70~0.90mm | 12月~3月 | |
上級品 | 「揖保乃糸」の中でも歴史のある帯の手延そうめん。全生産量の約80%を占める、最も愛されている名品。 | 0.70~0.90mm | 10月~4月 | |
太づくり | 受け継がれた技が生みだした清新の風味の逸品。原料に北海道産小麦「きたほなみ」を使用し、明るい色調ともちもちとした食感が特徴。少し太くすることで、心地よい歯切れに。 | 1.10~1.50mm | 5月・9月 |
そうめん以外の手延べ麺
手延そうめんバチ
商品写真 | 特徴 |
---|---|
名称は、三味線の「ばち」の形に似ていることから。手延そうめんは、上下2本の管に掛けて引き延ばし、乾燥して仕上げられるため、下管の部分は特に粘りが強く、美味、珍味として、食通や地元の人々に重宝されている。製品になるのは下管部分だけのため、その生産量には限りがある。 |
手延ひやむぎ「揖保乃糸」
商品写真 | 特徴 | 麺の太さ | 製造時期 |
---|---|---|---|
そうめんよりやや太く仕上げて歯ごたえを出し、ひやむぎ専用の小麦粉を使用することにより、ソフトな舌触りに。赤、青2色の色麺がいろどりを添え、四季を通じて楽しめる。 | 1.30~1.70mm | 5月・9月 |
手延うどん「揖保乃糸」
商品名 | 商品写真 | 特徴 | 麺の太さ | 製造時期 |
---|---|---|---|---|
聖うどん | 特定の製粉メーカーの小麦粉を原料とし、粉の持つ旨みを充分に引き出し、麺の形状をやや扁平に仕上げて茹で時間の短縮を図った名品。 | 短径:1.50mm 長径:2.90mm 麺長:19cm | 通年 | |
手延うどん | 手延うどん「揖保乃糸 聖」同様、小麦粉は特定の製粉メーカーを指定し、厳選された粉を使用。小麦粉をゆっくりと練り上げ熟成を重ねて、舌触りとコシの強いうどんに。 | 短径:1.50mm 長径:2.90mm 麺長:24cm | 通年 | |
宝播うどん | 揖保乃糸」の象徴、宝播を名に冠した逸品。伝統の手延製法こそが成し遂げる存在感。なめらかな口当たりと軽快な食感の平麺タイプのうどん。香り高い小麦の風味と、心地よい歯ごたえから広がる口福感。 | 麺幅:3.6mm 麺厚:0.9mm 麺長:38cm | 通年 |
手延中華麺
特徴 | 麺の太さ | 製造時期 | |
---|---|---|---|
伝統を受け継ぐ製法で仕上げた手延中華麺。中華麺特有の風味と食感を醸し出させるため小麦粉を厳選し、吟味を繰り返した独自の配合で調整。 | 1.20~1.60mm | 通年 |
その他揖保乃糸について
そうめんの保存方法
手延そうめん「揖保乃糸」は、小麦粉と塩水をよくこね合わせ、
二昼夜の熟成を重ねながら引き延ばして乾燥させた全く天然の食品であり、合成保存料等は一切使用していない自然食品です。
したがって、周囲の環境に影響され易いため、その保存等には充分ご注意下さい。
- 高温多湿の場所ではカビや虫がつきやすくなるため、直射日光が当たらず通気性の良いところで保管してください。床下収納や押し入れは避けてください。
- 冷蔵庫で保存される場合は、パック等に移しかえてください。
- そうめんは他のものの匂いがつきやすいため、香りの強いものと分けて保管してください。
- 長期間保存する場合は、時々そうめんの状態を確認してください。
そうめんの香りについて
昔ながらの手延製法では、何度も縒りをかけて引き延ばし、熟成させては引き延ばすという工程を繰り返して、細い1本の白い麺にしていきます。その時、麺と麺がくっついたり、乾燥したりするのを防ぐため、少量の食用植物油を塗布します。 このため、そうめんには食用植物油の特有の香りがありますが、茹でた後にもみ洗いすることで、ほとんどの場合この香りはなくなります。
そうめんの賞味期限について
賞味期限は、最良の状態のもとで保存した場合の、美味しく食べられる期間です。湿気の多い場所や香りの強いものと一緒に置いておくと、賞味期限内であっても味は低下します。また、長く保存した場合、カビや虫、油臭が発生しやすくなるため、保存の仕方に注意した上で、出来る限り早めにお召し上がり下さい。
賞味期限の目安 | |
---|---|
そうめん | 3年6ヶ月 商品によって異なる場合があります |
冷麦 | 2年 |
うどん | 1年 |
そうめんのゆで方
そうめんは茹で方が命です
茹で時間は、「1分30秒~2分」が目安です。また、にゅうめんや炒め物等に使用される場合は、湯通しや再加熱を考慮し、短め(1分~1分30秒)にしてください。
差し水について
昔はかまどなどで火加減の調節ができず、ふきこぼれ防止のために差し水をしていましたが、今は簡単に火加減の調節ができるので必要ありません。
1. たっぷりのお湯で | 2. 沸騰するまで強火で茹でる | 3. しっかりもみ洗い |
大きな鍋で、沸騰したお湯の中に麺をパラパラと入れます。1人前:2束(100g)に対して1Lの水が目安です | 軽く箸でほぐしながら、再び沸騰したら、ふきこぼれない程度に火加減を調節してください。 | 茹であがった麺をすばやくザルに移し、流水でよくもみ洗いし、しっかりと水切りをします。 |
揖保乃糸の品質管理
揖保乃糸は、徹底した品質管理のもとで製造・保管されており、「安心・安全」をお届けしています。
帯 | そうめんを束ねる帯に、生産者番号を刻印して管理しています |
製品検査 | 検査指導員による検査に合格した製品だけに検査証が貼付され、手延そうめん「揖保乃糸」となります。 |
専用倉庫 | 品は全て専用倉庫で保管します。天井、側壁は二重構造で、壁間の空気をゆっくり抜くことで循環させ、自然な熟成保管環境を実現する専用保管倉庫です。温湿度管理をし、出荷まで製品の品質管理を行います。またトレサビリティ機能を備え、出荷後も製品情報管理を行います。 |
倉庫検査 | 専用保管倉庫で保管されている製品について、定期的に検査指導員による格付状況の二重検査を行います |
直営加工場 | 専用倉庫に保管されている原麺を、袋包装商品に加工する直営加工場です。麺水分を再計測後、麺の香り・麺線等を嗅覚・視覚で再度検品し、金属検出器、ウエィトチェッカー等、精密機械でさらに検品します。商品情報データ収集後、専用倉庫で出荷まで保管します。 |
研究施設・後継者育成
揖保乃糸の伝統を守り続けていくためには、品質向上等の研究や後継者の育成は欠かせません。兵庫県手延そうめん協同組合では、安心安全で高品質な製品をお届けするため、日々これらに取り組んでいます。
研究室 | 科学的分析・検証によって品質の均一性・向上を目指すため、各種分析機器を活用し、特性や品質の検証、原材料の分析や研究を行っています。 |
メンテック林田 | 組合員への技術研修や技術指導などを行う施設です。 ※メンテック林田 国際規格食品安全管理システム FSSC22000認証取得工場(手延べ干しめんの製造及び小分け及び加工) |
本部試作場 | 新製品開発の研究、技術改良・製造技術研修のための施設です。 |
手延べ製麺技能士 | 厚生労働省認定の国家資格、技能検定単一等級「製麺 手延べ干し麺製造」で、製造技術及び専門的な知識が認定された、熟練と経験を要する手延べそうめん製造者を「手延べ製麺技能士」といい、この取得に積極的に取り組むことで、より良い品質のそうめん作り及び後継者育成に努めています。 |
Q&A
- どこで製造していますか?
- 兵庫県南西部(たつの市・姫路市・宍粟市・揖保郡・佐用郡)で製造しています。
- 地域で製造が盛んになったのは?
- 揖保川の軟水、高品質な小麦の収穫、水車製粉、赤穂の塩、勤勉な農家の労働力、気象条件、揖保川を舟で輸送など、全ての条件がそろっていたことが日本有数の産地となった要因です
- 揖保乃糸の名前の由来は?
- 揖保川、この川の名に因み「揖保乃糸」と命名したといわれています。
- そうめんの製造時期は?
- 例年10月から翌年4月です。製造時期の限られた期間に製造する商品もあります。
- 赤帯と黒帯の違いとは?
- 赤帯(上級品)は全生産量の約80%を占め、最も広く知られている商品です。黒帯(特級品)は12月から翌年2月までの限られた期間に製造し、赤帯よりも細く仕上げるため、組合が選抜した製造者が製造します
- 塩分はどれくらい?
- そうめん(乾麺)2把=100g(1人前)の塩分は約5.7gですが、茹で上げてしっかりと揉み洗いすることにより、約0.6gになります。大半の塩分はお湯に抜け出てしまいます。
- 卵を使用していますか?
- 原材料は小麦粉・食塩・食用植物油で、卵は使用していません
- そばを製造していますか?
- そうめん・ひやむぎ・うどん・中華麺・パスタは製造していますが、そばは製造していません
お問い合わせ窓口
手延そうめんの歴史・製品等についての各種お問い合わせ | |
---|---|
連絡先団体名 | 兵庫県手延そうめん協同組合 |
所在地 | 679-4167 兵庫県たつの市龍野町富永219-2 |
TEL | 0791-62-0826 |
FAX | 0791-62-3838 |
URL | http://www.ibonoito.or.jp |
揖保乃糸資料館「そうめんの里」について | |
---|---|
連絡先団体名 | 兵庫県手延そうめん協同組合 |
所在地 | 679-4101 兵庫県たつの市神岡町奥村56 |
TEL | 0791-65-9000 |
FAX | 0791-65-9008 |
URL | http://www.ibonoito.or.jp/soumennosato |